(小説・エッセイ) 『悪童日記』

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  アゴタ・クリストフ著『悪童日記』(1986年)ハヤカワ書房。

・・存在(そういうタイトルの小説があるということ)は前々から知ってはいたが特に読もうという気はなかった。某日、NHK BSでの映画の放映を一応予約録画して観る前にいったいどういう作品なのかと簡単にネットで調べてみると”世界中でベストセラー””映像化不可能”など書かれていてどれ程の作品かと興味が涌きモノは試しと読んでみようと。

・・すると読む前の”なんとなくこんなような世界かな?”を完全に(良い意味で)裏切られた。短い60章ちょっとの各章も一つ一つが読み応えあるエピソードになってて読み始めたら止められない。

内容はここでは控えるとして、まず思った感想として、例えがどうかと思うが、まるで漫画家白土三平の世界を読んだようで、人間の本来あるべき憎しみ、嫉妬、欲、喜び、などが散りばめられている。そして原作者が女性といえども変態的性描写や残酷描写が臭ってくるほど生々しく容赦なく綴られている(個人的に読みながら気持ちがよかった)。

・・”悪童”とはいえども世界中でベストセラーなどいろいろ紹介されていることから”ハリーポ~”や”ロード~”のようなおとぎ話世界のおはなしかな?と安易に思ってた自分が甘かった。

ラストでのお父さんのエピソードでなにか唐突に終わってしまった感があり拍子抜けしたのだが・・以後(続きの展開)は三部作の2冊目からなのかな?

・・まずは録画した映画を観ることにして後日は2冊目といいたいところだが、その前にまず自伝の「文盲」の方を先に読もうかしらと。

(映画パンフレット) 『さびしんぼう』

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大林宣彦監督作品、尾道三部作のひとつ・・『さびしんぼう』(1985年)

 山中恒の原作『なんだかへんて子』を映画化。

 (出演)富田靖子、尾美としのり、藤田弓子、小林稔侍、他

・・これまでの半生観てきたなかでの心に染みた(刺さった、ジンワリきた)ベストな作品の一本。オールタイムベストのひとつかな。

・・公開時は映画館では観ることがなかった(・・できなかった訳じゃない。たしか地元の映画館でも二本立てで公開され、もう一本は松田聖子さん主演の「カリブ愛のシンフォニー」で割引券も普通にもらってきた。宣伝チラシや劇場割引券などでは同時上映としてこの作品も掲載されたりもあって、”さびしんぼう”というタイトルに冨田さんの白塗りの顔が、それを見て自分は”なんじゃこれは?どんな映画なんだ?”と変に思ったほど。ということで正直に云うとどちらの作品も当時は観たいとは思わなかった)。

当然最初に観たのはテレビだったね。しかも何気に。自分も思春期だったこともあって記憶にも存分に残った。影響も大きかったせいか、全編を象徴して流れるショパンの「別れの曲」を自分も弾きたく(皆一度は思ったことだろうが)本当にピアノを習おうかしらと思ったりも。後年電子ピアノは買ったね。
影響と云えば劇中終盤での雨の中の階段での別れのシーンは何度観てもこれ以上ないくらい切なく(涙は出ないが)心にキンキン響く名場面であろう。

時々テレビで放映されるのを観ると、エンディングで尾道の風景をバックにサントラの曲が流れるバージョンなど何度か観かけたが、やはり主演の富田靖子さんがワイプ内で主題歌を歌うバージョンの方が断然良い(「時をかける少女」でのエンディングでの原田知世さんが歌うバージョンのように)。