(映画パンフレット)『少年時代』

 藤子不二雄原作漫画を映画化、篠田正浩監督作品『少年時代』(1990)

 (脚本)山田太一  (主題歌)井上陽水

・・個人的関心はあまり無かったんだが周りでの評判が良かったんで一応と鑑賞。

篠田監督とくればATG期のモノクロの洗練された(少し泥臭い)映像もののイメージと、戦後の少年たちものといえば「瀬戸内少年野球団」のイメージも強くあったことからタッチの軽いウェルメイドな作品の感覚で観てラストの井上さんの歌バックの別れもそれほど感動せず(主人公とガキ大将との別れといえば、オールタイムベスト作品のひとつ「三本足のアロー」でのラストの別れの方が強く心に残る印象がある)、思ったよりはサラリと観たようだったかな。

どうしてもこれまで観てきた篠田作品としての印象としては後期のカラー作品群よりかはやっぱり初期のモノクロ作品の方(だいたい日本のヌーベルバーグのひとりだしね)が強く脳裏に残ってるいじょう後期になればなるほど味気なくも感じたりもあったよね。