(映画パンフレット)(ATG映画)『ウンベルトD』

  チェーザレ・ザヴァッティーニ原案、脚本、ヴィットリオ・デ・シーカ製作、監督作品『ウンベルトD』(1952)

  原題「Umberto D」

  (出演)カルロ・バティスティ 、マリア・ピア・カジリオ 、リナ・ジェナリ、

   (音楽)アレッサンドロ・チコニーニ

・・ホントならね、30年以上前にも二度ほど観た『自転車泥棒』の印象(暗く悲しくいたたまれないし、やりきれない)がずっとあったんで(のちに『ひまわり』や『ボッカチオ』も観たが)どんなに名監督と云われようとも先入観でこの監督作というだけで進んで観たいと思う気には正直ならなかった。 とはいえ、ATG映画は一通り(個人的半義務化)観にゃいかんし、『自転車』一本だけ観て名監督なのかどうかも自分としては判断つきかねるしと、あまり気乗りすることもなかったのだが(大島作品やゴダールなど同じATG映画を観るにもこぅも観たい度のひらきがあろうとは)鑑賞。

・・『自転車泥棒』よりきびしい。つらい。なんでお金を払ってこぅも他人の不幸ぶりをじっくり観にゃいかんのかと。いやぁ、いったい自分は今なにを観てるんだとホントつらかったね。いやだった。この作品が名作と云われようが、賞を獲ろうが、万人から指示されようが、自分は好きじゃないな(嫌だね)。

・・主人公のウンベルトとマリアの仲ぶりが黒澤映画『いきる』での渡辺(志村)と部下のとよ(小田切)との慎ましく年齢の差をこえた交流かな・・と思いきやそぅでもなかったし。ラストでの踏切のシーンなんかもぅ観ちゃいられなかったね。

国も時代も違えども、今の日本にだって主人公のような境遇者がどれほどいることだろう。老いも若きも男も女も。ほんとに他人事じゃない。

・・パンフの表紙写真はポスターでも使われてるウンベルトと愛犬フライクのものが良かったんじゃないかとね。