(映画パンフレット)『密告』

 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督作品『密告』(1943)

 原題「Le Corbeau(カラスの意)」

 (出演)ピエール・フレネー、ピエール・ラルケ、ミシュリーヌ・フランセ、

~1917〜1922年にかけてフランス中部の町チュールで起き、全国紙をにぎわした「チュール事件」をモデルとした映画らしい~

~ドイツ占領軍の指令で作られたとのことでゲシュタポ批判との理由で上映を禁止された作品でもあったらしい~

・・小型パンフの束のなかでパッと視界に入ってきてやけにレトロっぽい、いっけん抽象画のような、熊谷守一の描いたような、もしくは白いラインが東郷青児をも思わせる絵画のようなデザインに惹かれてなんの映画だろ?と見てみると『密告』と・・。知らなかったぁ。監督の名前見て「悪魔のような~」や、「恐怖の~」とこれまでいくつかの作品を観てきた監督だとわかり、DVDででも一回観てにみようかと。

モデルとなった事件があったとはいえ、けっきょく、小さな街での犯人捜しってとこ?「ユージュアル・サスペクツ」でのカイザー・ソゼならぬ、この映画での(カラス)は誰だ?ってとこかな。「悪魔のような~」ほどのビックリサプライズは正直無かったにせよ、筆跡調査時(試験のような)のポコポコはさまれるカットバックなんかヒッチコック映画かと思われるものがあるよね。

・・ラストカットでの画面向うへと歩き去っていく或るキャラ(それこそ黒衣のカラスのよう)をみてるとブニュエルの「エル」のラストが重なったかな。

・・携帯(SNS)なくとも、いつの時代も人間のやること(誹謗中傷)は一緒なんだね。

(映画パンフレット)『忘れられない人』

 トニー・ビル監督作品『忘れられない人』(1993)

 原題「Untamed heart」

 (出演)クリスチャン・スレーター、マリサ・トメイ、

 ~普段からあんまり目にすることの無かったパンフを安価で購入により(あんまり乗り気じゃなかったけど)鑑賞~

・・お話(ストーリー)は良いんだけど、どうも自分にとっては終始(全編観てて)なにか入り込めなかったなぁ。如何せん主演の二人が美男美女すぎる。しかも無口な変わり者アダムをクリスチャン・スレーターが演じるとなってもやっぱり過去に観た出演作(「トゥルーロマンス」から「薔薇の名前」まで)なんかがダブっもたりして、どうしてもアダムとしてよりかはクリスチャン・スレーターとして観てしまう。マリサ・トメイもウェイトレスの女性としてよりもアカデミー賞受賞者として構えて観てしまった。まったく知られてない俳優(しかもそれほど美系でない本当の意味での普通っぽい役者さん)が演じるとなればよりキャラクターに同情、共感もあったんじゃないかな。だとしたらエンディングのナット・キング・コールの「ナイチャーボーイ」もよりグッと刺さったんじゃなかったかな。涙ものが普通に観てしまった。

・・クリスマス+男にとっての一生に一度(病による死別もの)の恋というと、どうしても自分にとっての傑作『八月のクリスマス』なんかが思い出されるよね。ハン・ソッキュがまた素朴でなんともいい。こちらの映画は涙なしには観られない。