(小説・エッセイ)『渚にて』

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 ネビル・シュート著『 渚にて ~人類最後の日~ 』(1958年)創元推理文庫。

・・初めて本の存在を知ったのは学生の頃だったか。ただ、何の情報も得ずタイトルからして淡いラブロマンス(映画”避暑地の出来事”のような)ものかと勝手に想像してそのときは読まず、後に核による戦後を描いた世紀末の話だと知りけっこう驚いたことを覚えてる。

それから20年以上たって古書店でパンフを購入したのをキッカケに(映画を観る前の原作読みという恒例の)読んだ。

・・さて中身というと、”世紀末もの”ということで映画「博士の異常な愛情」の原作”破滅への二時間”のように刻一刻と切迫感あるものかと思いきや、まもなく人類滅亡という危機のなかで釣りに行ったり飲みながらの長い世間話しなど全編淡々とした・・なにか危機感、終末感があまり感じられなかった、そんな読後の率直な感想。

まぁ、たしかに58年の作品(ちょっと昔)の原作なので昨今のような生々しい描写はないだろうと思うのだが・・それにしても、もうちょっと読みながら寒気のするような恐怖感が欲しかったなぁ。

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